BSA会員による調停の事例紹介(2012年~2016年)

BSAのウェブサイト等で公表されているソフトウェアの不正利用に関するBSAの会員企業が調停の申立てを行った事例をご紹介します(BSAについては「ソフトウェア不正利用の損害賠償対応業務」というページでご説明していますのでご参照ください)。

1.大阪府所在の製造業の事例

  • 調停申立時期
    2016年3月
  • 裁判所
    東大阪簡易裁判所
  • 権利者(会員企業)
    マイクロソフト コーポレーション
  • 事案の概要
    BSAの通報窓口にソフトウェアの不正コピーが行われているという情報の提供があったため、BSAが上記製造業者に対して保有・管理するパソコンへの製品の複製状況について調査の実施及び結果の回答を求めましたが、同製造業者は多忙を理由に回答しませんでした。
    そこで、上記権利者が東大阪簡易裁判所にソフトウェアの複製状況の調査と損害賠償を求める調停の申し立てを行い、2016年11月に調停が成立しました。

2.福井県所在のサービス業の事例

  • 調停申立時期
    2016年6月
  • 裁判所
    福井簡易裁判所
  • 権利者(会員企業)
    アドビ システムズ インコーポレーテッド
    マイクロソフト コーポレーション
  • 事案の概要
    BSAの通報窓口にソフトウェアの不正コピーが行われているという情報の提供があったため、BSAが上記サービス業者に対してソフトウェアのインストール状況やライセンスの保有状況の調査を依頼しました。
    その後、サービス業者による調査結果を踏まえて、権利者とサービス業者との間で不正コピーされたソフトウェアの本数と賠償額について協議を重ねていましたが、当該事業者から回答が得られませんでした。
    そこで、上記権利者が福井簡易裁判所に調停の申し立てを行い、2016年11月に調停が成立しました。

3.福岡県所在の飲食業の事例

  • 調停申立時期
    2014年6月
  • 裁判所
    福岡簡易裁判所
  • 権利者(会員企業)
    アドビ システムズ インコーポレーテッド
    マイクロソフト コーポレーション
  • 事案の概要
    BSAの通報窓口にソフトウェアの不正コピーが行われているという情報の提供があったため、BSAが上記製造業者に対してソフトウェアのインストール状況やライセンスの保有状況の調査を依頼しました。
    その後、製造業者による調査結果を踏まえて、権利者と飲食業者との間で不正コピーされたソフトウェアの本数について協議を重ねていましたが、当該事業者から回答が得られませんでした。
    そこで、上記権利者が福岡簡易裁判所に調停の申し立てを行い、2014年8月に調停が成立しました。

4.兵庫県所在の電子機器製造業者の事例

  • 調停申立時期
    2012年7月
  • 裁判所
    尼崎簡易裁判所
  • 権利者(会員企業)
    アドビ システムズ インコーポレーテッド
    オートデスク インク
    ダッソーシステムズ ソリッドワークスコーポレーション
    マイクロソフト コーポレーション
  • 事案の概要
    BSAの通報窓口にソフトウェアの不正コピーが行われているという情報の提供があったため、BSAが上記製造業者に対してソフトウェアのインストール状況やライセンスの保有状況の調査を依頼したところ、上記業者から一旦は報告がされましたが、その後の照会には回答が得られなくなりました。
    そこで、上記権利者が尼崎簡易裁判所に調停の申し立てを行い、2012年10月に上記業者が上記権利者に対し総額300万円を支払う旨の調停が成立しました。

5.福岡県所在の広告制作会社の事例

  • 調停申立時期
    2011年7月
  • 裁判所
    福岡簡易裁判所
  • 権利者(会員企業)
    アドビ システムズ インコーポレーテッド
  • 事案の概要
    BSAの通報窓口にソフトウェアの不正コピーが行われているという情報の提供があったため、BSAが上記製造業者に対してソフトウェアのインストール状況やライセンスの保有状況の調査を依頼しましたが、上記会社からは何の回答も得られませんでした。
    そこで、上記権利者が福岡簡易裁判所に調停の申し立てを行い、2012年6月に上記会社が上記権利者に対し総額1500万円を支払う旨の調停が成立しました。

6.東京都所在の労働者派遣会社の事例

  • 調停申立時期
    2011年1月
  • 裁判所
    東京簡易裁判所
  • 権利者(会員企業)
    アドビ システムズ インコーポレーテッド
    オートデスク インク
    ダッソー・システムズ・ソリッドワークス・コーポレーション
    マイクロソフトコーポレーション
    パラメトリック・テクノロジー・コーポレーション
    シーメンス プロダクト ライフサイクル マネジメント ソフトウェア インク
  • 事案の概要
    BSAの通報窓口にソフトウェアの不正コピーが行われているという情報の提供があったことを端緒として、上記権利者が福岡簡易裁判所に調停の申し立てを行い、2012年1月に調停が成立しました。
    この調停で合意した賠償額は、BSAの通報窓口への通報を端緒とする調停の当時の国内最高額である1億5000万円でした。

私は、これまでBSA対応に関する案件に多く携わった経験があり、BSAへの対応に関するご相談をお受けしたり、代理人としてBSAとの交渉を行うことが可能です。ご相談をご希望される場合は、問い合わせフォームにてお気軽にお問い合わせください。

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