よくある広告トラブル-優良誤認表示

優良誤認表示とは?

「優良誤認表示」とは、商品やサービスの品質等について実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に誤認させる表示したり、競争業者のものよりも著しく優良であると一般消費者に誤認させる表示したりする行為のことです。

優良誤認表示を行った場合、消費者庁や都道府県から広告の是正等の措置を講じることが命じる命令(措置命令)が行われる可能性があります。また、違反を行っていた期間(最長3年)の対象商品の売上額の3%相当の課徴金の納付が命じられる可能性もあります。

そして、これらの命令が行われた場合には消費者庁や都道府県のウェブサイトで公表され、これらの命令に違反すると刑事罰が科される可能性があります。

実際の違反事例は?

消費者庁が健康食品の広告が優良誤認表示に該当することを理由として課徴金納付命令を出した事例としては、たとえば以下の事例があります。

事例1

命令時期 2020年10月
課徴金額 2961万円
対象商品 ダイエットサプリ
表示内容 「スリムボディ」、「ボディメイクに燃える」、「どっさり食物繊維」など

事例2

命令時期 2020年12月
課徴金額 193万円
対象商品 妊活サプリ
表示内容 「授かり率が190%UPする妊活サプリ」など

事例3

命令時期 2021年1月
課徴金額 1972万円
対象商品 黒髪効果を謳ったサプリ
表示内容 「Before」と付記された白髪が目立つ人物のイラスト及び「After」と付記された黒髪の人物のイラストなど

事例4

命令時期 2021年11月
課徴金額 6627万円
対象商品 マッスルサプリ
表示内容 「1日たった4粒飲めば体が引き締まる!」、「毎日飲んでお腹周りが気にならなくなった!」など

優良誤認表示について弁護士に相談するメリットは?

優良誤認表示については、事業者が消費者庁から根拠資料の提出を求められた後15日以内に「合理的な根拠資料」を提出できない場合は、優良誤認表示とみなされてしまうというルール(不実証広告規制)があります。

そこで、商品の広告を行う際には「合理的な根拠資料」が揃っているか確認することが不可欠ですが、「合理的な根拠資料」であるかの判断基準が明確ではないため、自社で適切なチェックをすることは容易ではありません。

そのため、弁護士に相談して「合理的な根拠資料」が揃っているか(優良誤認表示に該当しないか)リーガルチェックを受けておくことが重要になります。

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